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5月29日 メッセージより

2022/05/30(月)
2022年5月29日メッセージ「人となり 他人と異なり 一つとなる」より
岡嶋千宙伝道師
聖書 ヨハネによる福音書 17章 20-26節
 この世での歩みの終盤、弟子の一人に裏切られ、自分の死がいよいよ現実のものになろうとしているとき。他の弟子たちと夕食をとっていたイエスは、彼らのために、また、彼らの後に続く信仰者のために、祈りの言葉を紡ぎました。「すべての者が一つになるように」
 イエスが祈り求めた「一つとなる」共同体。それは、様々な特性や背景を持つ人々が、互いに愛し愛されるという関係の中に生きる共同体です。違いは排除されません。「他と異なるから」という理由で攻撃の的になることはありません。隣にいるあの人を自分の利益追求のために利用する状況に追い込まれることはありません。「生産性」「経済力」「身体能力」「知的能力」など、数字に還元される分かりやすい価値基準によって人々の存在が規定されることは決してありません。
 イエスが祈り求めた共同体。それは、今、この世の中で、教会という形で存在しています。このコミュニティは、異色の輝きを放っています。愛を知らせる共同体です。愛の内に、互いを知ることのできる共同体です。違う者同士が、その違いを排除せずに、違うままで共に生きることができる共同体です。イエスは、この世がそのような共同体で満ち溢れ、誰一人取り残されることなく、一人ひとりが愛の内に生きることを望み、祈りの言葉を紡いだのでした。他の誰でもない、イエスの祈り。神の子、神のひとり子と言われるイエスの祈り。その祈りを、イエスが「父」と呼び掛ける神が聴いていないわけがありません。イエスの祈りの言葉は、すでに神の内にあって、確かに現実のものとなっています。
 だから。わたしたちは、たとえ真逆の方向に突き進む風が吹きあれる歩みの中であっても、イエスが望み求める教会の姿を描き続けていくのです。人となったイエスが、異なりを持つ者たちと共に築き上げ、そして、祈りの中でわたしたちに継承してくれた共同体の内に、わたしたちはこれからも生き続けていくのです。互いに愛し愛されながら。

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