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9月21日 メッセージより

2025/09/21(日)

2025年9月21日 メッセージ「対立と一致を越えて」より

牛田匡牧師

聖書 コリントの信徒への手紙Ⅰ 1章10-17節

 今回のお話は、内部で仲間割れやグループごとの対立が起きていた教会に宛てて書かれたパウロの手紙でした。やはり人が集まるところでは、グループができて、時に対立したりするのは仕方のないことなのでしょうか。パウロは「仲たがいせず、心を一つにし思いを一つにして、固く結び合いなさい」(10)と言います。どこに思いを一つにするのか、もちろん「イエス・キリストの思い」です。パウロは続けます。「キリストは幾つにも分けられてしまったのですか。あなたがたのために十字架につけられたのは、パウロでしょうか。あなたがたがバプテスマ(洗礼)を受けたのはパウロの名によるのでしょうか」(13)。十字架にまで歩まれたイエス・キリストの生き様、その言葉と振る舞いに示された価値観にこそ目を向けなさい。あなた方は皆、バプテスマとしてイエス・キリストの中に身を沈められた。だから今、キリストと共に、キリストの道を歩みなさい。分裂して争うことはキリストの道ではないということでしょう。しかし、「対立せず一致しなさい」という言葉は、それが権力者から発せられる時、強制になったり、暴力になったりもします。

 近年、インターネットやソーシャルメディアでは自分の関心のある事柄や自分と似た意見がたくさん表示紹介される一方、関心のないことや異なる意見に触れる機会自体が減り、まるで存在しないかのように見なされる現象が生じています。また進化し続けているAI(人工知能)は、こちらの志向(指向)に合わせて、まるで人と対話しているかのような「やりとり」をしてくれます。そのような時代の中、自分と異なる意見に無関心になったり、対立したりするのではなく、かといって一致を無理強いするのでもない第三の道が必要なのではないでしょうか。即ち、「対立か一致か」ではなく、「対立も一致」も越えて、全てのものの原点である命の源に立ち返ること。イエス・キリストの福音、イエス様がその身をもって示した歩みへと立ち返ることこそが大切なのでしょう。AIやロボットではない人間だから、私たちは時に対立もすれば分裂もします。だからこそ、原点に立ち返り、共に生かされている存在として、福音の視点で向き合った時、互いに新しく気付き合い、磨き合うことができ、学び合い成長し合うことができるのではないでしょうか。私たちは今日も共にいてくださる神様によって、対立と一致を越える歩みへと導かれていきます。

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