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11月29日 メッセージより

2020/11/30(月)
2020年11月29日メッセージ「闇は深まり、朝は近づく」より
牛田匡牧師
聖書 ローマの信徒への手紙 13章8-14節

 今回の箇所は、パウロによる「最も重要な掟」とも呼べるような箇所でした。パウロは言います。全ての掟、戒めは「『隣人を自分のように愛しなさい』という言葉に要約されます。愛は隣人に悪を行いません。だから、愛は律法を全うするものです」。「最も重要な掟」と言うと、マタイ・マルコ・ルカの3つの共観福音書には、イエス様の言葉として「あなたの神である主を愛しなさい」と「隣人を自分のように愛しなさい」という2つの掟が、挙げられていますが、パウロの場合は後者だけです。しかし、『ヨハネによる福音書』では、イエス様の言葉として「互いに愛し合いなさい。これが私の命令である」(15:17)とだけ述べられています。全ての人が神様の中に生かされています。私たちは人を介して神様と出会い、人を大切にすることを通して神様を大切にします。ですから、最も重要な掟が1つか2つかということは、もはや重要なことではありません。
 「闇は深まり、朝は近づく」。この言葉は、苦難の中にある人を励ますものですが、同時にまた過度な忍耐を強要したり、安易に目の前に見える「偽の安心」に飛びつかせてしまったりする心配もあります。「コロナはただの風邪だ」「ワクチンが出来れば大丈夫だ」というのも、そうではないでしょうか。私たちはいつ何が起こるかを知ることは出来ません。だからこそ、「いつも目を覚ましていなさい」と言われています。「やがて来るいつか」ではなく、今がその時です。隣の人を大切にするのは今日からだよ、と聖書は言っています。そのことは子どもにもお年寄りにも誰にでもできるはずのことです。しかし、現実にはその簡単な事が出来ていない自分自身がいます。イエス・キリストを身に着けた、イエス様と一体になった者として、隣の人を大切にする生き方へと、導かれて行きたいと願います。
 今年のクリスマスは、いつものような明るく楽しいクリスマスではないかもしれません。それこそ身近な人たちが病気にかかって、重症化しないとも限りません。そのように考えると、多くの不安や心配があります。しかし、思い返してみると、約2000年前の最初のクリスマスも、不安と暗闇の中に灯った小さな出来事でした。この世界を創られた目に見えない神様が、目に見える姿となった生まれたクリスマス。それは旅の途中の難民の、正式な結婚を経ない妊娠で、周囲から歓迎されない出産による誕生でした。そのような小さく低くされた所に神の子は生まれました。そのことは、今日の私たちにどんな意味を持っているでしょうか。今日から始まるアドベント(待降節)の間、私たちは改めてそのことに向き合っていきます。

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